使用方法

投与直前及び投与中の注意事項

用法及び用量

フィルグラスチム(遺伝子組換え)及びテセロイキン(遺伝子組換え)との併用において、通常、ジヌツキシマブ(遺伝子組換え)として1日1回17.5mg/m2(体表面積)を10~20時間かけて点滴静注する。28日間を1サイクルとし、1、3、5サイクルは4~7日目、2、4、6サイクルは8~11日目に投与する。

(用法及び用量に関連する注意)

本剤は1時間あたり0.875mg/m2で点滴静注を開始し、患者の忍容性が良好な場合、投与開始20~40分以降は1時間あたり1.75mg/m2で点滴静注する。副作用のため減速した場合は、最大20時間で投与終了とする。

本剤投与による疼痛を軽減させるため、本剤の投与前から投与2時間後まで、オピオイド鎮痛剤を投与すること。

本剤投与によるinfusion reactionを軽減させるため、本剤の投与前に、抗ヒスタミン剤及び解熱鎮痛剤を投与すること。

本剤投与により副作用が発現した場合には、「副作用発現時の調節基準」を参考に、本剤を減速、中断、中止すること。

引用:ユニツキシン添付文書 第1版

注意

  • ユニツキシンと併用するフィルグラスチム及びテセロイキンについては、各薬剤の添付文書を必ず確認すること。

  • ユニツキシンの添付文書「17. 臨床成績」の項の内容を熟知し、投与すること。

  • フィルグラスチムの投与により白血球数が50,000/mm3以上に増加した場合は休薬し、その後白血球数が20,000/mm3以下になった場合、フィルグラスチムを減量して投与再開を検討すること。

【参考】国内第Ⅱb相試験(GD2-PⅡ試験)の治療概要

各サイクルで用いるレジメン(CSFレジメン、IL-2レジメン)

サイクル 1サイクル 2サイクル 3サイクル 4サイクル 5サイクル 6サイクル
レジメン CSFレジメン IL-2レジメン CSFレジメン IL-2レジメン CSFレジメン IL-2レジメン

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薬剤投与(支持療法を含む)

CSFレジメン

CSFレジメン投与日 1~3日目 4~7日目 8~14日目 15~28日目
ユニツキシン(17.5mg/m2/10~20時間点滴)
フィルグラスチム(5μg/kg皮下投与)
アセトアミノフェン静注(以下、アセトアミノフェンIV)投与
ヒドロキシジン塩酸塩静注(以下、ヒドロキシジンIV)
定期投与(ユニツキシン投与終了まで)
モルヒネ塩酸塩(以下、モルヒネ)持続投与
(ユニツキシン投与終了2時間後まで)

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IL-2レジメン

IL-2レジメン投与日 1~4日目 5~7日目 8~11日目 12~28日目
ユニツキシン(17.5mg/m2/10~20時間点滴)
テセロイキン(75万単位/m2/24時間持続点滴)
テセロイキン(100万単位/m2/24時間持続点滴)
アセトアミノフェンIV投与
ヒドロキシジンIV定期投与(ユニツキシン投与終了まで)
モルヒネ持続投与
(ユニツキシン投与終了2時間後まで)

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引用:国内第Ⅱb相試験(GD2-PⅡ試験) 治験総括報告書一部改編

CSFレジメン投与スケジュール

・フィルグラスチムの投与*1

(1)

1日目から14日目までフィルグラスチム5μg/kgを皮下投与された。

(2)

4日目から7日目はフィルグラスチム投与終了後、10mL/kgの生理食塩液を1時間で点滴投与された。

・投与中の支持療法

(3)

生理食塩液投与終了後(ユニツキシン投与1時間15分前)、ヒドロキシジンIV 0.5~1mg/kg(最大50mg)及びアセトアミノフェンIV*2 10mg/kgを投与された。
ヒドロキシジンIVは以後4~6時間ごとを目安にユニツキシン投与終了まで定期的に投与された。
なお、発熱が認められた場合は、アセトアミノフェンIV*2を4~6時間ごと1日4回投与を目安に投与された。
ヒドロキシジンIV及びアセトアミノフェンIV*2投与10~30分後に、モルヒネをボーラス投与(ユニツキシン投与直前に1時間分)した上で持続投与を開始された。

(4)

モルヒネ持続投与*3はユニツキシン投与終了後2時間を終了の目安とされた。

・ユニツキシンの投与*4

(5)

その後(1時間30分)、ユニツキシンの投与を開始し、1日1回17.5mg/m2(体表面積)を10~20時間かけて点滴静注*5された。

*1:

白血球数が50,000/mm3以上に増加した場合はフィルグラスチム5μg/kgの投与を中止してください。その後、白血球数が20,000/mm3以下になった場合、フィルグラスチムを減量して投与再開を検討してください。
※フィルグラスチム(遺伝子組換え)の添付文書をご確認ください。

*2:

添付文書では、2歳以上の幼児及び小児の用量は1日総量として60mg/kg、乳児及び2歳未満の幼児の用量は1日総量として30mg/kgを限度としていますのでご留意ください。

*3:
モルヒネに不耐性な場合、1)または2)に変更された。

1)

オピオイドローテーションに準じたフェンタニル、オキシコドン等に変更する。なお、これらの薬剤の添付文書では各種癌における鎮痛のみの適応を有すること、小児等に対する安全性は確立していないこととなっていますのでご留意ください。

2)

リドカイン持続投与+モルヒネ間欠投与(突出痛への対応)。なお、リドカインの添付文書では疼痛の適応はないこと、小児等に対する安全性は確立していないこととなっていますのでご留意ください。
① リドカイン2mg/kgをユニツキシン投与前に30分でローディング投与する。
② ユニツキシン開始後は、リドカイン1mg/kg/hrで持続投与する。
③ リドカイン投与終了の目途はユニツキシン投与終了後2時間とする。

*4:

ユニツキシン投与中は、薬剤投与、バイタル測定、副作用確認(主に疼痛)のため、ユニツキシン投与開始から2~3時間(1~4時間頃まで)は看護師によるベッドサイドでの監視を実施してください。特に、ユニツキシン投与開始から1時間の間、15~20分毎に血圧、脈拍、体温を測定するなどバイタルを確認してください。

*5:

1時間あたり0.875mg/m2で点滴静注を開始し、患者の忍容性が良好な場合、投与開始20~40分以降は1時間あたり1.75mg/m2で点滴静注してください。

引用:国内第Ⅱb相試験(GD2-PⅡ試験) 治験総括報告書

IL-2レジメン投与スケジュール

1~4日目

・投与前の支持療法

(1)

テセロイキン投与前(10~30分前を目安)にアセトアミノフェンIV*1 10mg/kgを投与された。

・テセロイキンの投与

(2)

その後、テセロイキン75万単位/m2(体表面積)を200mL以上の生理食塩液に溶かして24時間持続点滴された。

・投与中の支持療法

(3)

発熱が認められた場合、アセトアミノフェンIV*110mg/kgの定期投与(推奨:4~6時間ごと1日4回)を開始し、テセロイキン投与中は継続された。

(4)

発熱が継続する場合、適宜、NSAID(イブプロフェンを5~10mg/kgなど)を6時間以上あけて1日3回まで投与された。ただし、NSAIDは出血傾向がある場合、血小板数が50,000/μL以下の場合、高度な腎機能障害がある場合は原則として使用されなかった。

(5)

アレルギー反応や嘔気が発現した場合、ヒドロキシジンIV 0.5~1mg/kg(最大50mg)を投与された。症状にあわせ、4~6時間ごとに繰り返し投与を検討された。鎮静効果が強い場合などは減量や投与間隔をあけるなど調整された。

5~7日目

休薬

8~11日目

テセロイキンを1~4日目の間に休止し再開しなかった場合でも、ユニツキシン投与の際は必ずテセロイキンを併用された。

・テセロイキンの投与

(1)

テセロイキン100万単位/m2を200mL以上の生理食塩液に溶かして24時間持続点滴投与された。

(2)

テセロイキン投与開始後(1時間後を目安に)10mL/kgの生理食塩液を1時間で投与された。

・投与中の支持療法

(3)

生理食塩液投与終了後、ヒドロキシジン0.5~1mg/kg(最大50mg)及びアセトアミノフェンIV*1 10mg/kg(最大60mg/kg)を投与された。
ヒドロキシジンIVは以後4~6時間ごとを目安にユニツキシン投与終了まで定期的に投与された。
なお、発熱が認められた場合は、アセトアミノフェンIV*1を4~6時間ごと1日4回投与を目安に投与された。

(4)

ヒドロキシジンIV及びアセトアミノフェンIV*1投与10~30分後に、モルヒネをボーラス投与(ユニツキシン投与直前に1時間分)した上で持続投与を開始された。

・ユニツキシンの投与*2

(5)

その後、ユニツキシンの投与を開始し、1日1回17.5mg/m2(体表面積)を10~20時間かけて点滴静注*3された。

・投与中の支持療法

(6)

モルヒネ持続投与*4はユニツキシン投与終了後2時間を終了の目安とされた。

*1:

添付文書では、2歳以上の幼児及び小児の用量は1日総量として60mg/kg、乳児及び2歳未満の幼児の用量は1日総量として30mg/kgを限度となっていますのでご留意ください。

*2:

ユニツキシン投与中は、薬剤投与、バイタル測定、副作用確認(主に疼痛)のため、ユニツキシン投与開始から2~3時間(1~4時間頃まで)は看護師によるベッドサイドでの監視を実施してください。特に、ユニツキシン投与開始から1時間の間、15~20分毎に血圧、脈拍、体温を測定するなどバイタルを確認してください。

*3:

1時間あたり0.875mg/m2で点滴静注を開始し、患者の忍容性が良好な場合、投与開始20~40分以降は1時間あたり1.75mg/m2で点滴静注してください。

*4:
モルヒネに不耐性な場合、1)または2)に変更された。
1)

オピオイドローテーションに準じたフェンタニル、オキシコドン等に変更する。なお、これらの薬剤の添付文書では各種癌における鎮痛のみの適応を有すること、小児等に対する安全性は確立していないこととなっていますのでご留意ください。

2)

リドカイン持続投与+モルヒネ間欠投与(突出痛への対応)。なお、リドカインの添付文書では疼痛の適応はないこと、小児等に対する安全性は確立していないこととなっていますのでご留意ください。
① リドカイン2mg/kgをユニツキシン投与前に30分でローディング投与する。
② ユニツキシン開始後は、リドカイン1mg/kg/hrで持続投与する。
③ リドカイン投与終了の目途はユニツキシン投与終了後2時間とする。

引用:国内第Ⅱb相試験(GD2-PⅡ試験) 治験総括報告書

ユニツキシン投与中の支持療法(すべてのレジメン共通)

・アレルギー対策

ヒドロキシジンIV 0.5~1mg/kg(最大50mg)をユニツキシン投与前(10~30分前を目安)に投与とされた。
以後4~6時間ごとを目安にユニツキシン投与終了まで定期投与とされた。鎮静効果が強い場合などは減量や投与間隔をあけるなど調整された。

・発熱対策

アセトアミノフェンIV*1 10mg/kgをユニツキシン投与前(10~30分前を目安)に投与とされた。以後は、発熱が認められた場合、又は、IL-2レジメンでユニツキシンが投与される4日間に、4~6時間ごと1日4回を目安に投与とされた。

【注意】

アセトアミノフェンIVを投与しても発熱が続く場合
適宜、NSAID(イブプロフェンを5~10mg/kgなど)を6時間以上あけて1日3回まで投与とされた。
ただし、出血傾向がある場合、血小板数が50,000/μL以下の場合、高度な腎機能障害がある場合は投与しないとされた。

・神経性疼痛予防

モルヒネを20~50μg/kg/時間を目安として、個人に合わせて増減し、安全に開始できるように投与量、投与方法を決定後、ユニツキシン投与直前に1時間分をボーラス投与(シリンジポンプ早送りで5~10秒)の上、持続投与とされた。また低血圧、呼吸抑制に注意し、呼吸数、心拍、血圧、酸素飽和度を確認された。
持続投与はユニツキシン投与終了後2時間を終了の目安とされた。疼痛発現及び酸素飽和度低下などの場合は投与量を増減された。
モルヒネ不耐症(そう痒感や蟻走感など)の場合は、オピオイドローテーションに準じてフェンタニル、オキシコドン*2などに変更された。

【注意】

モルヒネ持続投与で不耐性な場合
リドカイン持続投与+モルヒネ間欠投与

a)

リドカイン*3 2mg/kgをユニツキシン投与直前に30分かけてローディングされた。ユニツキシン投与直前30分の間に、個人に合わせて増減し、安全に開始できるように投与量、投与方法を決定された。また低血圧、呼吸抑制に注意し、呼吸数、心拍、血圧、酸素飽和度を確認し、心拍モニターによる監視を考慮された。

b)

ユニツキシン投与開始後はリドカイン*3 1mg/kg/時間で持続投与し、ユニツキシン投与終了後2時間を終了の目安とされた。

c)

疼痛発現時はモルヒネ1時間量を目安にボーラスで定期(目安:2時間ごと)投与された。
なお、めまい、口周囲のしびれ、耳鳴りなどが見られる場合はリドカインを中止とされた。

※各薬剤の投与については各薬剤の最新の添付文書を参照のこと。

*1:

添付文書では2歳以上の幼児及び小児の用量は1日総量として60mg/kg、乳児及び2歳未満の幼児の用量は1日総量として30mg/kgを限度としていますのでご留意ください。

*2:

これらの添付文書では各種癌における鎮痛のみの適応を有すること、小児等に対する安全性は確立していないこととなっていますのでご留意ください。

*3:

添付文書では疼痛の適応はないこと、小児等に対する安全性は確立していないこととなっていますのでご留意ください。

引用:国内第Ⅱb相試験(GD2-PⅡ試験) 治験総括報告書

DIN/FIL/TEC療法中の治療変更規定

薬剤投与中に以下の内容に該当する場合は、当該薬剤を減量、スキップ、休止された。

テセロイキンを投与中、発熱などのために一時休止し再開することは制限しなかったが、原則として解熱鎮痛剤による対応とし、休止しないこととした。

発熱が認められた場合、アセトアミノフェンIV*1 10mg/kgの定期投与(推奨:4~6時間ごと1日4回)を開始し、テセロイキン投与中は継続された。

発熱が継続する場合、適宜、NSAID(イブプロフェンを5~10mg/kgなど)を6時間以上あけて1日3回まで投与可能とした。ただし、NSAIDは出血傾向がある場合、血小板数が50,000/μL以下の場合、高度な腎機能障害がある場合は原則として使用しないこととした。

フィルグラスチムを投与中、白血球数が50,000/μL以上となった場合は、フィルグラスチムを休止された。
20,000/μL以下となった後、フィルグラスチム2μg/kgで再開された。

以降に解説する有害事象以外(帯状疱疹をはじめとした感染症等)の事象が発現した場合には、治療の可否、および変更を以下とした。
(1)

投与休止が6日間以内の場合、休止分から投与を再開。

(2)

投与休止が7日間以上の場合。
1) ユニツキシン投与前の休止:当該サイクルの1日目から再開。
2) ユニツキシン投与中又は投与終了後の休止:当該DIN/FIL/TEC療法は以降中止。

*1:

添付文書では2歳以上の幼児及び小児の用量は1日総量として60mg/kg、乳児及び2歳未満の幼児の用量は1日総量として30mg/kgを限度としていますのでご留意ください。

引用:国内第Ⅱb相試験(GD2-PⅡ試験) 治験総括報告書

輸液ライン

ユニツキシンは他剤との配合変化に関するデータがないため、本剤を使用する場合は単独の輸液ラインを確保してご使用ください。

CSFレジメン(4~7日目)

(フィルグラスチムは皮下投与)
ライン1:

副作用等の発現により症状に応じて「特に注意を要する副作用とその対策」を参照の上、ユニツキシンの投与速度を調整してください。

ライン2:

支持療法(生理食塩液、ヒドロキシジンIV、アセトアミノフェンIV、モルヒネ)の投与として、別輸液ラインをもう一つ確保してください。

IL-2レジメン(1~4日目)

ライン1:

副作用等の発現により症状に応じて「特に注意を要する副作用とその対策」を参照の上、テセロイキンの投与速度を微調整してください。

ライン2:

支持療法(生理食塩液、ヒドロキシジンIV、アセトアミノフェンIV)の投与として、別輸液ラインをもう一つ確保してください。

IL-2レジメン(8~11日目)

ライン1:

副作用等の発現により症状に応じて「特に注意を要する副作用とその対策」を参照の上、ユニツキシンの投与速度を調整してください。

ライン2:

副作用等の発現により症状に応じて、テセロイキンの投与速度を微調整してください。

ライン3:

支持療法(生理食塩液、ヒドロキシジンIV、アセトアミノフェンIV、モルヒネ)の投与として、別輸液ラインをもう一つ追加してください。

監修:国内第Ⅱb相試験(GD2-PⅡ試験) 治験調整医師 仁谷 千賀 先生、原 純一 先生

特に注意を要する副作用とその対策

【特に注意を要する副作用】
有害事象
infusion reaction
疼痛
毛細血管漏出症候群
低血圧
感染症
骨髄抑制
電解質異常
眼障害
成長発達障害
【その他注意を要する副作用】
有害事象
末梢性ニューロパチー
尿閉
横断性脊髄炎
肝機能障害

【特に注意を要する副作用】

(1) infusion reaction

発熱、嘔吐、咳嗽、蕁麻疹、過敏症、悪心等を含むinfusion reactionがあらわれることがある。

本剤の投与前には、必要な静脈内輸液を行うこと。

本剤投与によるinfusion reactionを軽減させるため、本剤の投与前に、抗ヒスタミン剤及び解熱鎮痛剤を投与すること。

対処方法

重度のinfusion reactionがあらわれた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。

〈副作用発現時の調節基準〉

重症度 処置
Grade 1又は2 初回発現 発現時の投与速度の50%に減速する。回復後、投与速度を1時間あたり1.75mg/m2まで漸増できる。
2回目以降の発現 投与を中断する。回復後、発現時の50%の投与速度で再開できる。
Grade 3 初回発現 投与を中断する。
気道に影響のない血管性浮腫及び他の症状を伴わない軽度の気管支痙攣の場合、回復後、発現時の50%の投与速度で再開できる。
2回目発現 投与を中断し、同日は再開しない。
回復し、かつ投与継続が適切と考えられる場合には、翌日以降、綿密なモニタリング下でステロイドを前投与した上で、発現時の50%の投与速度で再開できる。
3回目発現 投与を中止する。
Grade 4 投与を中止する。

*:GradeはNCI-CTCAE ver4.0に準じる。

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引用:ユニツキシン添付文書 第1版

infusion reactionの発現状況(有害事象)

ユニツキシン投与の当日又は翌日に発現したinfusion reactionの定義に該当する有害事象(PT)の内、いずれかの群で発現率が3%以上の事象の発現状況(GD2-PⅡ試験及びDIV-NB-301試験)

試験 GD2-PⅡ試験 DIV-NB-301試験
DIN/FIL/TEC群 16例 米国レジメン群 19例 米国レジメン群 134例 isotretinoin群 106例
発現時期
(中央値、範囲)
56.5日(4~160日) 40日(4~147日) 42日(1~164日) 66日(1~204日)
有害事象(全体)
 有害事象名(PT)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
infusion reaction 16(100.0) 11( 68.8) 19(100.0) 13(68.4) 122( 91.0) 82(61.2) 47(44.3) 10(9.4)
 発熱 16(100.0) 10( 62.5) 18(94.7) 13(68.4) 94( 70.1) 53(39.6) 29(27.4) 6(5.7)
 嘔吐 10(62.5) 0( 0.0) 15(78.9) 0(0.0) 59( 44.0) 7(5.2) 20(18.9) 3(2.8)
 咳嗽 7(43.8) 0( 0.0) 4(21.1) 0(0.0) 12( 9.0) 2(1.5) 2(1.9) 0(0.0)
 蕁麻疹 5(31.3) 0( 0.0) 3(15.8) 0(0.0) 48( 35.8) 16(11.9) 3(2.8) 0(0.0)
 過敏症 3(18.8) 0( 0.0) 1(5.3) 0(0.0) 0( 0.0) 0(0.0) 0(0.0) 0(0.0)
 薬物過敏症 0(0.0) 0( 0.0) 0(0.0) 0(0.0) 79( 59.0) 33(24.6) 8(7.5) 0(0.0)
 悪心 2(12.5) 0( 0.0) 6(31.6) 0(0.0) 13( 9.7) 3(2.2) 3(2.8) 1(0.9)
 低血圧 2(12.5) 0( 0.0) 1(5.3) 0(0.0) 79( 59.0) 21(15.7) 3(2.8) 0(0.0)
 アナフィラキシー反応 1(6.3) 1( 6.3) 0(0.0) 0(0.0) 0( 0.0) 0(0.0) 0(0.0) 0(0.0)
 悪寒 1(6.3) 0( 0.0) 2(10.5) 0(0.0) 11( 8.2) 2(1.5) 0(0.0) 0(0.0)
 潮紅 1(6.3) 0( 0.0) 1(5.3) 0(0.0) 3( 2.2) 0(0.0) 0(0.0) 0(0.0)
 ほてり 0(0.0) 0( 0.0) 2(10.5) 0(0.0) 0( 0.0) 0(0.0) 0(0.0) 0(0.0)
 頻脈 0(0.0) 0( 0.0) 0(0.0) 0(0.0) 12( 9.0) 1(0.7) 1(0.9) 0(0.0)
 注入に伴う反応 0(0.0) 0( 0.0) 0(0.0) 0(0.0) 9( 6.7) 3(2.2) 1(0.9) 1(0.9)
 気管支痙攣 0(0.0) 0( 0.0) 0(0.0) 0(0.0) 4( 3.0) 1(0.7) 0(0.0) 0(0.0)
 喉頭浮腫 0(0.0) 0( 0.0) 0(0.0) 0(0.0) 1( 0.7) 1(0.7) 0(0.0) 0(0.0)
infusion reactionに関連する有害事象名(PT):

発熱、嘔吐、咳嗽、蕁麻疹、過敏症、悪心、低血圧、アナフィラキシー反応、悪寒、潮紅、ほてり、頻脈、注入に伴う反応、気管支痙攣、喉頭浮腫、薬物過敏症

GD2-PⅡ試験ではMedDRA/J ver.21.1、DIV-NB-301試験ではMedDRA ver.13.1、*:集計対象とされた事象の合計
DIN/FIL/TEC:ユニツキシン/フィルグラスチム/テセロイキン
米国レジメン:ユニツキシン/aldesleukin/sargramostim/isotretinoin
aldesleukin/sargramostim/isotretinoinは国内未承認

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【参考】 国内第Ⅱb相試験(GD2-PⅡ試験)における
infusion reaction発現時の対処方法

副作用発現時の対処方法(ユニツキシン

ユニツキシン投与によるinfusion reactionを軽減させるため、ユニツキシンの投与前に、抗ヒスタミン剤及び解熱鎮痛剤を投与された。

重度のinfusion reactionがあらわれた場合にはユニツキシンの投与を中止し、適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察された。

【参考】アナフィラキシーショック(infusion reaction)発現の場合

エピネフリン0.01mg/kgを静脈内投与*とされた。反応が乏しい場合はさらにヒドロコルチゾン2mg/kgを使用とされた。

 

*:GD2-PⅡ試験における対処方法であり、エピネフリン(アドレナリン)の添付文書では、静脈内投与は蘇生などの緊急時の用法及び用量であることに       ご留意ください。また、エピネフリン(アドレナリン)投与の際にはエピネフリン(アドレナリン)の最新の添付文書をご参照ください。

〈副作用発現時の調節基準〉

重症度 処置
Grade 1又は2
(蕁麻疹、悪寒など)
初回発現 発現時の投与速度の50%にユニツキシンを減速する。
回復後、投与速度を1時間あたり1.75mg/m2まで漸増できる。
2回目以降の発現 ユニツキシンの投与を中断する。
回復後、発現時の50%の投与速度で再開できる。
Grade 3
(気管支痙攣や
血管性浮腫など)
初回発現 ユニツキシンの投与を中断する。
気道に影響のない血管性浮腫及び他の症状を伴わない軽度の気管支痙攣の場合、回復後、発現時の50%の投与速度で再開できる。
2回目発現 ユニツキシンの投与を中断し、同日は再開しない。
回復し、かつ投与継続が適切と考えられる場合には、翌日以降、綿密なモニタリング下でステロイドを前投与した上で、発現時の50%の投与速度で再開できる。
3回目発現 ユニツキシンの投与を中止する。
Grade 4
(重度のアナフィラキシー又は血清病など)
ユニツキシンの投与を中止する。

*:GradeはNCI-CTCAE ver4.0に準じる。

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副作用発現時の対処方法(フィルグラスチム及びテセロイキン

(1) Grade 1、2のアレルギー反応(蕁麻疹、悪寒など)

時期 処置
CSFレジメン IL-2レジメン
発現時 対処なし。

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(2) 血管性浮腫でも気道に影響なく、気管支痙攣でも軽度で他に症状がない場合(Grade 3相当)

時期 処置
CSFレジメン IL-2レジメン
発現時 (フィルグラスチムの対処なし) 直ちにテセロイキンの投与を中断する。
ユニツキシン再開後、症状再燃がない場合 翌日以降フィルグラスチムは予定通り投与継続する。 翌日以降、50%量(50%投与速度、24時間)としてテセロイキンを再開する。
ユニツキシン再開後、症状再燃した場合 翌日以降フィルグラスチムは予定通り投与継続する。(フィルグラスチムのみの投与) 当該サイクルのテセロイキンを休薬する。

非表示部分は左右にスクロールして表示してください。

(3) アナフィラキシーショック又は症候性の気管支痙攣の場合(Grade 4相当)

時期 処置
CSFレジメン IL-2レジメン
発現時 ユニツキシン/フィルグラスチム/テセロイキン療法は中止する。

*:GradeはNCI-CTCAE ver4.0に準じる。

非表示部分は左右にスクロールして表示してください。

参考:国内第Ⅱb相試験(GD2-PⅡ試験) 治験総括報告書

(2) 疼痛

腹痛(62.5%)、四肢痛(18.8%)、頚部痛(12.5%)、筋骨格痛(6.3%)、背部痛(6.3%)等の疼痛があらわれることがある。

本剤投与による疼痛を軽減させるため、本剤の投与前から投与2時間後まで、オピオイド鎮痛剤を投与すること。

対処方法

〈副作用発現時の調節基準〉

重症度等 処置
投与開始から1時間以内に発現した疼痛 発現時の投与速度の50%に減速する。
回復後に、投与速度を漸増し、発現時の投与速度まで漸増できる。
投与開始から1時間以降に発現したコントロール不良の疼痛 投与速度を減速する。
翌日以降、減速した速度で投与を開始し、発現がなければ、発現時の投与速度まで漸増できる。

非表示部分は左右にスクロールして表示してください。

引用:ユニツキシン添付文書 第1版

疼痛の発現状況(有害事象)

いずれかの群で発現率が3%以上の疼痛の発現状況(GD2-PⅡ試験及びDIV-NB-301試験)

試験 GD2-PⅡ試験 DIV-NB-301試験
DIN/FIL/TEC群 16例 米国レジメン群 19例 米国レジメン群 134例 isotretinoin群 106例
発現時期
(中央値、範囲)
35.5日(2~159日) 39日(3~174日) 60日(1~181日) 86.5日(1~204日)
有害事象(全体)
 有害事象名(PT)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
疼痛 13( 81.3) 2( 12.5) 19(100.0) 4( 21.1) 114( 85.1) 68( 50.7) 17( 16.0) 5( 4.7)
 疼痛 10( 62.5) 1( 6.3) 11( 57.9) 3( 15.8) 45( 33.6) 28( 20.9) 1( 0.9) 0( 0.0)
 腹痛 10( 62.5) 0( 0.0) 11( 57.9) 1( 5.3) 75( 56.0) 39( 29.1) 9( 8.5) 0( 0.0)
 四肢痛 3( 18.8) 0( 0.0) 3( 15.8) 0( 0.0) 25( 18.7) 12( 9.0) 5( 4.7) 2( 1.9)
 頚部痛 2( 12.5) 0( 0.0) 1( 5.3) 0( 0.0) 7( 5.2) 2( 1.5) 0( 0.0) 0( 0.0)
 筋骨格痛 1( 6.3) 1( 6.3) 0( 0.0) 0( 0.0) 3( 2.2) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0)
 背部痛 1( 6.3) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 16( 11.9) 9( 6.7) 1( 0.9) 0( 0.0)
 口腔内痛 0( 0.0) 0( 0.0) 2( 10.5) 1( 5.3) 4( 3.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0)
 肛門周囲痛 0( 0.0) 0( 0.0) 2( 10.5) 0( 0.0) 2( 1.5) 1( 0.7) 1( 0.9) 1( 0.9)
 神経痛 0( 0.0) 0( 0.0) 1( 5.3) 0( 0.0) 16( 11.9) 11( 8.2) 0( 0.0) 0( 0.0)
 関節痛 0( 0.0) 0( 0.0) 1( 5.3) 0( 0.0) 8( 6.0) 4( 3.0) 2( 1.9) 2( 1.9)
 口腔咽頭痛 0( 0.0) 0( 0.0) 1( 5.3) 0( 0.0) 5( 3.7) 3( 2.2) 0( 0.0) 0( 0.0)
 生殖器痛 0( 0.0) 0( 0.0) 1( 5.3) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0)
 筋骨格系胸痛 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 11( 8.2) 6( 4.5) 2( 1.9) 0( 0.0)
 胸痛 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 6( 4.5) 5( 3.7) 0( 0.0) 0( 0.0)
 骨痛 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 6( 4.5) 3( 2.2) 1( 0.9) 1( 0.9)
 筋肉痛 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 5( 3.7) 3( 2.2) 1( 0.9) 0( 0.0)
 上腹部痛 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 4( 3.0) 2( 1.5) 1( 0.9) 0( 0.0)

GD2-PⅡ試験ではMedDRA/J ver.21.1、DIV-NB-301試験ではMedDRA ver.13.1、*:集計対象とされた事象の合計
DIN/FIL/TEC:ユニツキシン/フィルグラスチム/テセロイキン
米国レジメン:ユニツキシン/aldesleukin/sargramostim/isotretinoin
aldesleukin/sargramostim/isotretinoinは国内未承認

非表示部分は左右にスクロールして表示してください。

【参考】国内第Ⅱb相試験(GD2-PⅡ試験)における疼痛発現時の対処方法

副作用発現時の対処方法(ユニツキシン

発現時期 対処法
投与開始から1時間以内に発現した疼痛 オピオイドのボーラス投与とユニツキシンの投与速度を発現時の50%に減速してください。
疼痛消失後は、ユニツキシンの投与速度を漸増し、発現時の投与速度まで漸増してください。
投与開始から1時間以降に発現したコントロール不良の疼痛 オピオイドのボーラス投与とオピオイド投与量増加を優先してください。
突出痛が4~6時間の間に複数回出現する場合 ユニツキシンの投与速度の減量を検討してください。
翌日以降 ユニツキシンの開始投与速度は前日の最終投与速度としてください。
ユニツキシンを減量して開始している場合は、疼痛の出現がなければユニツキシンの投与速度を漸増してください(最大速度は10時間で投与する速度)。

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参考:国内第Ⅱb相試験(GD2-PⅡ試験) 治験総括報告書一部改編

(3) 毛細血管漏出症候群

毛細血管漏出症候群があらわれることがあるので、本剤の投与中は定期的に血圧、体液バランス、尿比重、体重、血清アルブミン値の測定を行う等、患者の状態を十分に観察すること。

毛細血管漏出症候群があらわれることがあるので、本剤の投与前には、必要な静脈内輸液を行うこと。

対処方法

〈副作用発現時の調節基準〉

重症度 処置
Grade 3 投与を中断する。
回復後、発現時の50%の投与速度で再開できる。
Grade 4 初回発現 投与を中断し、同一サイクルでは再開しない。
回復後、次のサイクル以降、発現時の50%の投与速度で再開できる。
2回目発現 投与を中止する。

*:GradeはNCI-CTCAE ver4.0に準じる。

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引用:ユニツキシン添付文書 第1版

毛細血管漏出症候群の発現状況(有害事象)

毛細血管漏出症候群の発現状況(GD2-PⅡ試験及びDIV-NB-301試験)

試験 GD2-PⅡ試験 DIV-NB-301試験
DIN/FIL/TEC群 16例 米国レジメン群 19例 米国レジメン群 134例 isotretinoin群 106例
発現時期
(中央値、範囲)
- - 40日(4~139日) 44日
有害事象(全体)
 有害事象名(PT)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
毛細血管漏出症候群 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 53( 39.6) 31( 23.1) 1( 0.9) 0( 0.0)

DIV-NB-301試験ではMedDRA ver.13.1
DIN/FIL/TEC:ユニツキシン/フィルグラスチム/テセロイキン
米国レジメン:ユニツキシン/aldesleukin/sargramostim/isotretinoin
aldesleukin/sargramostim/isotretinoinは国内未承認

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【参考】国内第Ⅱb相試験(GD2-PⅡ試験)における毛細血管漏出症候群発現時の対処方法

副作用発現時の対処方法(ユニツキシン

Grade 3以上の毛細血管漏出症候群が出現した際は、下記の処置とともに、酸素投与(必要に応じて)と生理食塩液投与を開始し、フロセミド0.5~1mg/kg(最大40mg)を投与してください。

症候性の肺水腫、腹部膨満感を伴う腹水、著明な体重増加(10%増)があれば、6~12時間おきに症状にあわせてフロセミドを投与してください。アルブミン<3.0g/dLの場合は、アルブミンの同時投与も考慮してください。

〈副作用発現時の用量調節基準〉

重症度 対処法
Grade 2 ユニツキシンの投与速度を50%にする。
症状消失すれば、ユニツキシンは元の投与速度に戻す。
悪化する場合は、ユニツキシンを休止し、症状消失後、ユニツキシンは元の50%の投与速度で開始する。
再度症状が出現する場合や10時間以上症状が消失しない場合は、その日のユニツキシンの投与を休止し、同サイクルの以後の投与予定日ではユニツキシンは50%の投与速度で投与する。
Grade 3
※低血圧を伴う場合は低血圧に従う
ユニツキシンを含めた投与中のすべての投与を即時休止する。
症状消失後はGrade 2と同じ方法で再開する。
翌日以降も症状が消失しない場合は、治療は開始しないで支持療法を継続する。
Grade 4 初回発現 ユニツキシンの投与を中断し、同一サイクルでは再開しない。
回復後、次のサイクル以降、発現時の50%の投与速度でユニツキシンは再開できる。
2回目発現 本治療を中止する。

*:GradeはNCI-CTCAE ver4.0に準じる。

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副作用発現時の対処方法(フィルグラスチム及びテセロイキン

(1) Grade 2の場合

時期 処置
CSFレジメン IL-2レジメン
ユニツキシンと併用中でない場合 フィルグラスチムは症状が消失するまで休止する。
症状消失後、フィルグラスチムを翌日から用量レベルを一つ下げて再開する。
下げるレベルがない場合は、前の投与量の半量で投与する。
(治験時の用量レベルの定義は、Level 0が5μg/kg、Level -1が2μg/kgであった。)
テセロイキンの投与速度を50%にする。
症状消失後、テセロイキンは元の速度に戻す。
悪化する場合は、テセロイキンは一旦休止し、症状消失後、元の50%の投与速度で再開する。
再度出現する場合はその日のテセロイキンの投与を休止し、同サイクルの以降の投与予定日は50%投与速度で投与する。
ユニツキシンと併用中の場合 フィルグラスチムは、症状が消失するまで休止し、症状が消失した翌日から用量レベルを一つ下げて再開する。
下げるレベルがない場合は、半量で再開する。
テセロイキンは休止する。
10時間以上症状が消失しない場合は、翌日(投与予定がある場合は)プロトコール治療通りの時間にテセロイキンは50%量(50%投与速度、24時間)で投与する。

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(2) Grade 3以上の場合(低血圧を伴う場合は「低血圧発現時の対処方法」に従う。)

時期 処置
CSFレジメン IL-2レジメン
発現時 投与中の薬剤をすべて即時休止する。
消失後 Grade 2と同じ方法で再開する。

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参考:国内第Ⅱb相試験(GD2-PⅡ試験) 治験総括報告書一部改編

(4) 低血圧

低血圧があらわれることがあるので、本剤の投与中は頻回に血圧測定を行う等、患者の状態を十分に観察すること。

低血圧等があらわれることがあるので、本剤の投与前には、必要な静脈内輸液を行うこと。

対処方法

〈副作用発現時の調節基準〉

重症度等 処置
以下のいずれかに該当する場合
・症候性

収縮期血圧80mmHg未満(12歳以上)、70mmHg未満(1歳以上12歳未満)、65mmHg未満(1歳未満)

収縮期血圧がベースラインから15% 以上の低下

初回発現 投与を中断する。
回復後、発現時の50%の投与速度で再開できる。
血圧が安定している場合は、発現時の投与速度まで漸増できる。
2回目以降の発現 投与を中断し、同日は再開しない。
翌日以降、回復した場合は、発現時の50%の投与速度で再開できる。

非表示部分は左右にスクロールして表示してください。

引用:ユニツキシン添付文書 第1版

低血圧の発現状況(有害事象)

低血圧の発現状況(GD2-PⅡ試験及びDIV-NB-301試験)

試験 GD2-PⅡ試験 DIV-NB-301試験
DIN/FIL/TEC群 16例 米国レジメン群 19例 米国レジメン群 134例 isotretinoin群 106例
発現時期
(中央値、範囲)
53日(32~55日) 15.5日(2~32日) 40日(4~190日) 88.5日(49~140日)
有害事象(全体)
 有害事象名(PT)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
低血圧 2( 12.5) 0( 0.0) 2( 10.5) 0( 0.0) 80( 59.7) 22( 16.4) 3( 2.8) 0( 0.0)

GD2-PⅡ試験ではMedDRA/J ver.21.1、DIV-NB-301試験ではMedDRA ver.13.1
DIN/FIL/TEC:ユニツキシン/フィルグラスチム/テセロイキン
米国レジメン:ユニツキシン/aldesleukin/sargramostim/isotretinoin
aldesleukin/sargramostim/isotretinoinは国内未承認

非表示部分は左右にスクロールして表示してください。

【参考】国内第Ⅱb相試験(GD2-PⅡ試験)における低血圧発現時の対処方法

副作用発現時の対処方法(ユニツキシン

ユニツキシンの投与前には、毎回、必要な静脈内輸液を行ってください。

ユニツキシンの投与中は、観察を十分に行い、異常が認められた場合は、適切な処置を行ってください。

用量調節や処置を要する低血圧が出現した際は、下記の処置とともに、生理食塩液の急速静注(10mL/kgを30分)を行い、可能であれば麻薬性鎮痛薬も減量してください。

上記実施後も低血圧が続く場合、再度生理食塩液の急速静注(10mL/kgを30分、低アルブミンの場合はアルブミンを1g/kg加える、ヘモグロビン<10gの場合は10mL/kgの濃縮赤血球輸血に変える)を実施し、必要に応じてカテコラミン製剤を用いてください(ドーパミン製剤は推奨されません)。

症状出現日

時期 処置
初回発現 ユニツキシンの投与を中断する。
回復後、発現時の50%の投与速度でユニツキシンを再開できる。
<CSFレジメン>
ユニツキシン再開2時間後に血圧が安定している場合は、発現時の投与速度までユニツキシンを漸増できる。
<IL-2レジメン>
ユニツキシン再開2時間後に血圧が安定している場合は、テセロイキンを再開し、テセロイキン再開2時間後に血圧が安定していれば、ユニツキシンを元の速度に戻す。
2回目発現 ユニツキシンの投与を中断し、同日は再開しない。
翌日以降、回復した場合は、発現時の50%の投与速度でユニツキシンを再開できる。

非表示部分は左右にスクロールして表示してください。

症状出現翌日

時期 処置
症状出現翌日 <CSFレジメン>
前日の最終投与速度でユニツキシンを開始する。
<IL-2レジメン>
前日の症状発現時の50%の投与速度でユニツキシンを開始する。
発現時 ユニツキシンは翌日まで休止する。 ユニツキシンは翌日まで休止する。

非表示部分は左右にスクロールして表示してください。

副作用発現時の対処方法(フィルグラスチム及びテセロイキン

症状出現日

時期 処置
CSFレジメン
IL-2レジメン
発現時 (フィルグラスチムの対処なし) テセロイキンの投与を休止する。
血圧が正常化した場合 (フィルグラスチムの対処なし) ユニツキシン再開2時間後に血圧が安定していればテセロイキンを再開する。
再開後、低血圧が
出現した場合
(フィルグラスチムの対処なし) テセロイキン再開後に低血圧が出現した場合はテセロイキンを翌日まで休止する。

非表示部分は左右にスクロールして表示してください。

症状出現翌日

時期 処置
CSFレジメン
IL-2レジメン
症状出現翌日 ユニツキシン終了後にフィルグラスチムを投与する。 (前日にプロトコール治療通りの時間でテセロイキンを50%量(50%投与速度、24時間)で開始する。
症状出現翌日も低血圧症状が出現した際は、テセロイキンの投与は休止する。その翌日以降はテセロイキンの投与は行わない。

非表示部分は左右にスクロールして表示してください。

引用:国内第Ⅱb相試験(GD2-PⅡ試験) 治験総括報告書

(5) 感染症

医療機器関連感染(12.5%)等の重篤な感染症があらわれることがある。

対処方法

〈副作用発現時の調節基準〉

重症度 処置
Grade 3又は4 投与を中断し、同一サイクルでは再開しない。
回復後、次のサイクル以降、発現時と同一の投与速度で再開できる。

*:GradeはNCI-CTCAE ver4.0に準じる。

非表示部分は左右にスクロールして表示してください。

引用:ユニツキシン添付文書 第1版

感染症の発現状況(有害事象)

いずれかの群で発現率が3%以上の感染症の発現状況(GD2-PⅡ試験及びDIV-NB-301試験)

試験 GD2-PⅡ試験 DIV-NB-301試験
DIN/FIL/TEC群 16例 米国レジメン群 19例 米国レジメン群 134例 isotretinoin群 106例
発現時期
(中央値、範囲)
95.5日(24~141日) 58日(11~158日) 61日(3~188日) 70.5 日(1~205日)
有害事象(全体)
 有害事象名(PT)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
感染症 8( 50.0) 5( 31.3) 8( 42.1) 4( 21.1) 71( 53.0) 60( 44.8) 44( 41.5) 29( 27.4)
 医療機器関連感染 4( 25.0) 4( 25.0) 2( 10.5) 2( 10.5) 23( 17.2) 22( 16.4) 12( 11.3) 12( 11.3)
 肺臓炎 1( 6.3) 1( 6.3) 0( 0.0) 0( 0.0) 1( 0.7) 1( 0.7) 0( 0.0) 0( 0.0)
 上気道感染 1( 6.3) 0( 0.0) 2( 10.5) 0( 0.0) 1( 0.7) 0( 0.0) 2( 1.9) 0( 0.0)
 中耳炎 1( 6.3) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 4( 3.0) 1( 0.7) 2( 1.9) 0( 0.0)
 副鼻腔炎 1( 6.3) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 3( 2.8) 1( 0.9)
 結膜炎 0( 0.0) 0( 0.0) 3( 15.8) 0( 0.0) 1( 0.7) 0( 0.0) 1( 0.9) 0( 0.0)
 帯状疱疹 0( 0.0) 0( 0.0) 1( 5.3) 1( 5.3) 4( 3.0) 4( 3.0) 1( 0.9) 1( 0.9)
 皮膚感染 0( 0.0) 0( 0.0) 1( 5.3) 1( 5.3) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0)
 肺炎 0( 0.0) 0( 0.0) 1( 5.3) 0( 0.0) 2( 1.5) 2( 1.5) 2( 1.9) 1( 0.9)
 敗血症 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 24( 17.9) 22( 16.4) 10( 9.4) 9( 8.5)
 ブドウ球菌性菌血症 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 10( 7.5) 10( 7.5) 0( 0.0) 0( 0.0)
 限局性感染 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 10( 7.5) 8( 6.0) 6( 5.7) 4( 3.8)
 クロストリジウム・
 ディフィシレ大腸炎
0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 6( 4.5) 1( 0.7) 2( 1.9) 0( 0.0)
 クレブシエラ性菌血症 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 4( 3.0) 4( 3.0) 0( 0.0) 0( 0.0)
 尿路感染 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 4( 3.0) 2( 1.5) 2( 1.9) 1( 0.9)

GD2-PⅡ試験ではMedDRA/J ver.21.1、DIV-NB-301試験ではMedDRA ver.13.1、*:集計対象とされた事象の合計
DIN/FIL/TEC:ユニツキシン/フィルグラスチム/テセロイキン
米国レジメン:ユニツキシン/aldesleukin/sargramostim/isotretinoin
aldesleukin/sargramostim/isotretinoinは国内未承認

非表示部分は左右にスクロールして表示してください。

【参考】国内第Ⅱb相試験(GD2-PⅡ試験)における感染症発現時の対処方法

副作用発現時の対処方法

感染兆候を認める場合は血液培養による監視(発熱が継続すれば1日1回)を行うことを推奨した。

感染兆候を認める場合は菌血症(「感染症および寄生虫症」Grade 3)に準じて対応された。

敗血症の場合はプロトコール治療を中止しショック対応を含む対応を行うこととした。

引用:国内第Ⅱb相試験(GD2-PⅡ試験) 治験総括報告書

(6) 骨髄抑制

骨髄抑制があらわれることがあるので、本剤の投与中は定期的に血液検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。

好中球減少(81.3%)、貧血(81.3%)、血小板減少(75.0%)、リンパ球減少(43.8%)、白血球減少(18.8%)等の骨髄抑制があらわれることがある。

対処方法

骨髄抑制が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

引用:ユニツキシン添付文書 第1版

骨髄抑制の発現状況(有害事象)

いずれかの群で発現率が3%以上の骨髄抑制の発現状況(GD2-PⅡ試験及びDIV-NB-301試験)

試験 GD2-PⅡ試験 DIV-NB-301試験
DIN/FIL/TEC群 16例 米国レジメン群 19例 米国レジメン群 134例 isotretinoin群 106例
発現時期
(中央値、範囲)
62日(4~174日) 57日(1~173日) 57日(1~201日) 55.5日(1~732日)
有害事象(全体)
 有害事象名(PT)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
骨髄抑制 15( 93.8) 14( 87.5) 18( 94.7) 15( 78.9) 106( 79.1) 95( 70.9) 57( 53.8) 39( 36.8)
 好中球数減少 13( 81.3) 11( 68.8) 15( 78.9) 12( 63.2) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0)
 貧血 13( 81.3) 8( 50.0) 13( 68.4) 7( 36.8) 2( 1.5) 2( 1.5) 0( 0.0) 0( 0.0)
 血小板数減少 12( 75.0) 7( 43.8) 14( 73.7) 7( 36.8) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0)
 リンパ球数減少 7( 43.8) 5( 31.3) 3( 15.8) 1( 5.3) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0)
 白血球数減少 3( 18.8) 1( 6.3) 8( 42.1) 3( 15.8) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0)
 発熱性好中球減少症 0( 0.0) 0( 0.0) 1( 5.3) 1( 5.3) 5( 3.7) 5( 3.7) 0( 0.0) 0( 0.0)
 血小板障害 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 89( 66.4) 52( 38.8) 45( 42.5) 26( 24.5)
 リンパ球減少症 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 86( 64.2) 70( 52.2) 39( 36.8) 21( 19.8)
 顆粒球異常 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 52( 38.8) 45( 33.6) 17( 16.0) 14( 13.2)
 白血球障害 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 46( 34.3) 26( 19.4) 16( 15.1) 9( 8.5)

GD2-PⅡ試験ではMedDRA/J ver.21.1、DIV-NB-301試験ではMedDRA ver.13.1、*:集計対象とされた事象の合計
DIN/FIL/TEC:ユニツキシン/フィルグラスチム/テセロイキン
米国レジメン:ユニツキシン/aldesleukin/sargramostim/isotretinoin
aldesleukin/sargramostim/isotretinoinは国内未承認

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(7) 電解質異常

電解質異常の発現が報告されているので、本剤の投与中は定期的に血清中電解質検査(カリウム、ナトリウム、マグネシウム等)を行うこと。

低リン酸血症(43.8%)、高カリウム血症(31.3%)、高ナトリウム血症(31.3%)、低カリウム血症(25.0%)、低ナトリウム血症(25.0%)、高マグネシウム血症(12.5%)、高カルシウム血症(6.3%)、低マグネシウム血症(頻度不明)等の電解質異常があらわれることがある。

対処方法

電解質異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

引用:ユニツキシン添付文書 第1版

電解質異常の発現状況(有害事象)

いずれかの群で発現率が3%以上の電解質異常の発現状況(GD2-PⅡ試験及びDIV-NB-301試験)

試験 GD2-PⅡ試験 DIV-NB-301試験
DIN/FIL/TEC群 16例 米国レジメン群 19例 米国レジメン群 134例 isotretinoin群 106例
発現時期
(中央値、範囲)
90日(1~154日) 79.5日(4~200日) 62日(4~185日) 67.5日(1~275日)
有害事象(全体)
 有害事象名(PT)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
電解質異常 12( 75.0) 0( 0.0) 17( 89.5) 3( 15.8) 98( 73.1) 72( 53.7) 21( 19.8) 11( 10.4)
 低リン酸血症 7( 43.8) 0( 0.0) 8( 42.1) 0( 0.0) 27( 20.1) 10( 7.5) 3( 2.8) 0( 0.0)
 高カリウム血症 5( 31.3) 0( 0.0) 6( 31.6) 0( 0.0) 10( 7.5) 4( 3.0) 4( 3.8) 0( 0.0)
 高ナトリウム血症 5( 31.3) 0( 0.0) 3( 15.8) 0( 0.0) 3( 2.2) 1( 0.7) 1( 0.9) 0( 0.0)
 低ナトリウム血症 4( 25.0) 0( 0.0) 10( 52.6) 1( 5.3) 77( 57.5) 31( 23.1) 13( 12.3) 4( 3.8)
 低カリウム血症 4( 25.0) 0( 0.0) 8( 42.1) 1( 5.3) 58( 43.3) 49( 36.6) 4( 3.8) 2( 1.9)
 高マグネシウム血症 2( 12.5) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 4( 3.0) 1( 0.7) 1( 0.9) 0( 0.0)
 高カルシウム血症 1( 6.3) 0( 0.0) 7( 36.8) 1( 5.3) 11( 8.2) 7( 5.2) 8( 7.5) 6( 5.7)
 低マグネシウム血症 0( 0.0) 0( 0.0) 2( 10.5) 0( 0.0) 17( 12.7) 2( 1.5) 1( 0.9) 0( 0.0)
 低カルシウム血症 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 36( 26.9) 9( 6.7) 0( 0.0) 0( 0.0)

GD2-PⅡ試験ではMedDRA/J ver.21.1、DIV-NB-301試験ではMedDRA ver.13.1、*:集計対象とされた事象の合計
DIN/FIL/TEC:ユニツキシン/フィルグラスチム/テセロイキン
米国レジメン:ユニツキシン/aldesleukin/sargramostim/isotretinoin
aldesleukin/sargramostim/isotretinoinは国内未承認

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(8) 眼障害

眼障害があらわれることがあり、失明に至った例も報告されているので、本剤の投与中は定期的に眼科検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。

海外市販後の使用経験において、ユニツキシンとの因果関係ありの「失明」は8例、「一過性失明」が1例認められている。

対処方法

〈副作用発現時の調節基準〉

重症度 処置
Grade 2 初回発現 投与を中断する。
回復後、発現時の50%の投与速度で再開できる。
2回目発現 投与を中止する。
Grade 3又は4 投与を中止する。

*:GradeはNCI-CTCAE ver4.0に準じる。

非表示部分は左右にスクロールして表示してください。

引用:ユニツキシン添付文書 第1版

眼障害の発現頻度(有害事象)

いずれかの群で発現率が3%以上の眼障害の発現状況(GD2-PⅡ試験及びDIV-NB-301試験)

試験 GD2-PⅡ試験 DIV-NB-301試験
DIN/FIL/TEC群 16例 米国レジメン群 19例 米国レジメン群 134例 isotretinoin群 106例
発現時期
(中央値、範囲)
56日(4~117日) 80日(11~109日) 53.5日(6~138日) 122日(50~155日)
有害事象(全体)
 有害事象名(PT)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
全Grade
例数(%)
Grade 3以上
例数(%)
眼障害 7( 43.8) 0( 0.0) 3( 15.8) 0( 0.0) 10( 7.5) 0( 0.0) 6( 5.7) 1( 0.9)
 眼瞼浮腫 6( 37.5) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0)
 眼瞼感染 1( 6.3) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0)
 眼瞼炎 1( 6.3) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0)
 結膜炎 0( 0.0) 0( 0.0) 3( 15.8) 0( 0.0) 1( 0.7) 0( 0.0) 1( 0.9) 0( 0.0)
 羞明 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 3( 2.2) 0( 0.0) 2( 1.9) 0( 0.0)
 霧視 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 3( 2.2) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0)
 ドライアイ 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 2( 1.5) 0( 0.0) 1( 0.9) 0( 0.0)
 散瞳 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 1( 0.7) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0)
 瞳孔不同 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 1( 0.7) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0)
 複視 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 1( 0.7) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0)
 流涙増加 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 1( 0.7) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0)
 失明 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 1( 0.9) 1( 0.9)
 眼瞼下垂 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 1( 0.9) 0( 0.0)

GD2-PⅡ試験ではMedDRA/J ver.21.1、DIV-NB-301試験ではMedDRA ver.13.1、*:集計対象とされた事象の合計
DIN/FIL/TEC:ユニツキシン/フィルグラスチム/テセロイキン
米国レジメン:ユニツキシン/aldesleukin/sargramostim/isotretinoin
aldesleukin/sargramostim/isotretinoinは国内未承認

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(9) 成長発達障害

ユニツキシンの国内外で実施した臨床試験において、成長発達障害に関連する有害事象は認められていない。
しかし、ユニツキシンが神経細胞に存在するGD2に作用すること及び現時点までに得られている本剤投与後の成長発達障害に係る長期成績が限られていることを考慮すると、ユニツキシン投与により成長発達障害が発現する可能性は否定できないため、重要な潜在的リスクとした。

引用:社内資料

【その他注意を要する副作用】

(10) 末梢性ニューロパチー

DIV-NB-301試験の米国レジメン群において、末梢神経障害は13.4%(18/134例)に認められ、発現時の中央値は58日(4~173日)でした。

対処方法

〈副作用発現時の調節基準〉

事象 重症度 処置
末梢性感覚ニューロパチー Grade 3又は4 2週間以上持続する場合 投与を中止する。
末梢性運動ニューロパチー Grade 2以上 全身性の筋力低下が認められる場合 投与を中止する。

*:GradeはNCI-CTCAE ver4.0に準じる。

非表示部分は左右にスクロールして表示してください。

引用:ユニツキシン添付文書 第1版

(11) 尿閉

DIV-NB-301試験の米国レジメン群において、尿閉は8.2%(11/134例)に認められ、発現時の中央値は62日(4~119日)でした。

引用:社内資料

(12) 横断性脊髄炎

海外市販後の使用経験において、横断性脊髄炎が認められている。

引用:社内資料

(13) 肝機能障害

GD2-PⅡ試験のDIN/FIL/TEC群において、ALT増加(87.5%)、AST増加(81.3%)、GGT上昇(81.3%)、血中ビリルビン増加(12.5%)、血中Al-P増加(6.3%)等の肝機能障害が認められており、発現時の中央値は50日(1~148日)でした。

引用:社内資料

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